広瀬すず×櫻井翔にインタビュー『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』謎を解くたび誰かが死ぬ!?

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広瀬すず&櫻井翔にインタビュー

『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』は、広瀬すず、櫻井翔W主演、江口洋介共演による2021年4月期に放送された日本テレビ系連続ドラマ「ネメシス」を映画化するもの。仲間たちが次々と悲惨な死を遂げる悪夢を毎晩見るようになるアンナと、怪しげな行動を取り始める風真、アンナの前に現れる“窓”と名乗る奇妙な男。ドラマの最終話から2年後の世界を舞台に、壮大なスケールで描かれる先読み不可能な展開と、張り巡らされた伏線、緻密な映像トリックと共に、“超難解な映像トリック”を仕掛ける。

公開に先駆けて、アンナを演じた広瀬すずと風真を演じた櫻井翔にインタビューを実施。出演者たちが口々に「難しい脚本」だと称した、何重にも複雑に交錯した物語に対してどのような感想を抱いたのか?今回が初共演ではない二人ならではの息の合ったやり取りや、お互いの魅力などについて、たっぷりと話を伺うことができた。

散りばめられた伏線&超難解な映像トリック

■謎が複雑に交錯した『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』ですが、脚本の印象をお聞かせください。

広瀬:正直に言うと、よくわからなくて…。(笑)「私バカなのかな」って、現場に入っても初めは感想については黙ってたんですけど、みんな素直に「わからない」と言っていたので凄く安心しました。いい現場だなって。(笑)

櫻井:実際、本当に難しかったよね!僕も初めて台本を読んだ際、謎や場面構成が非常に入り組んでいたので、読み進めるのにてこずりました。もちろんストーリー自体は面白かったんですけど。そして脚本の内容以上に、ここからどうやって映像で表現するんだ?!と思ったのが率直な感想でしたね。

■実際に完成した作品を観ていかがしたか?

櫻井:実は僕の考えとは裏腹に、映画ならではの映像のパワーがあったからこそ、成立した表現が沢山あったなと感じました。絵が反転したり、動いたり。脚本が立体になる面白さを改めて感じたというか。

広瀬:同感です。私も撮影時には気づけなかった入り組んだストーリーを、ダイナミックな映像を通して初めて理解したというか。それでもやはり、1回観た限りだと全てを理解することは難しかった…。それくらい、いろんなものがギュッと詰まっている作品なので、またじっくりと観たいですね。

■『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』は、ドラマに続きオリジナル脚本となりましたが、原作がない中で演じる楽しさや不安はありましたか?

広瀬:正直不安な部分もありました。原作がある作品の場合、キャラクターの雰囲気やセリフの言い回し、文字から得られる情報量が多いのがメリットです。一方『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』の場合、全てゼロからスタートするので、アンナというキャラクターは全て私の力量にかかっている。台詞の重みが違うのでプレッシャーには感じましたね。

ただある意味、役作りの上で自由度も高いので、アンナのセリフもアンナが醸し出す空気感も、全部“私が感じるアンナ”でいい。自分がキャラクターを作り上げることは、なかなか経験できることではないので、ワクワク感も同時に感じていました。

櫻井:僕は原作の有り無しというより、本作が“ドラマの延長線上にある作品”ということのほうが、重要な意味を持つ気がしていました。それは、原作を基にした映画には“原作ファン”がつきものであるように、ドラマの映画化作品には“ドラマファン”が必ずついていると僕は思っているから。

広瀬:確かに。

櫻井:それに今回のように、“ドラマの世界から○○年後”という設定の場合、ドラマファンの方たちにも「何年後はこうなってるのかな、こうなっててほしいな」といった理想が少なからずあると思うんですよね。だから、そういったドラマの世界観を崩すことなく、映画ならではのストーリーを作り上げていくという点においては、面白くもあり難しくもありました。

■ドラマで形成された世界観が、映画へと繋がっているんですね。

櫻井:はい。キャラクター同士の関係性や空気感はもちろん、ドラマの現場を通したキャスト同士の関係性も、実は作品に大きく影響していると思います。

たとえば、風真と栗田のテンポの良い掛け合いや一緒にふざけているシーン。これは、ドラマでの撮影を通して、僕自身と江口洋介さんの関係性が既に構築されていたからこそできたものだったんじゃないかな。ドラマから映画にメディアが変わっても、一つ一つの現場が活かされて、こんな風に地続きになっていることに面白さを感じましたね。

夢の中に生きる“もう一人の自分”を演じて

■『映画 ネメシス 黄金螺旋の謎』は“夢”がひとつのキーワードでした。アンナの悪夢の中では、“別人格の風真”が登場するシーンが印象的でしたが。

広瀬:今まで見たことない風真さんでしたよね。双子みたいなんだけど、中身は全然違う…みたいな。“もう一人の自分を演じる”って絶妙なバランス感覚だと思うので、凄く難しそうだなと思っていました。

櫻井:どうだっただろうな。実際、<現実/夢>で異なる役柄を作ることは意識はしていたと思うんですけど、純粋にスタッフさんが用意してくれた撮影のセットが一番大きく影響しているように感じます。当時、照明によって雰囲気が“ガラ”っと変わるような、倉庫のような場所で撮影をしていたので、<現実/夢>の切り替えが気分的にもしやすい環境だったんですよね。

広瀬:なるほど。私の役柄は、夢の中の風真さんに影響される役柄だったので、風真は一体どんな演技をしてくるんだろう…!と、実はワクワクしながら見守っていました。(笑)

■アンナの夢の中には何度も身近な人が登場してきてましたが、実際に共演者が夢に出てきた経験はありますか?

広瀬:私はめちゃくちゃあります。家でセリフの練習をしながら寝落ちすると、夢の中でそのシーンは撮影が終わってるんです。それなのに、次の日現場に行くともちろん状況は夢と違うので、「全然撮影してないじゃん」って焦ります。(笑)

櫻井:そんなことあるんだ、面白いなそれ。僕はあまり現場でご一緒してる人の夢を見ることはないんですけど。セリフを一切覚えずに現場行ったとか、踊りも歌も覚えてないのに急にコンサートの本番に呼ばれるとか、全く勉強してないのに試験受けるとか…。

広瀬:なんか夢の中ではギリギリで生きてますね。(笑)

■お二人とも意外に、ヒヤヒヤするような夢をみているんですね。(笑)

櫻井:見ちゃいますねえ。そう考えると、僕は子どもの頃から割と似たような傾向の夢を見ているかもしれない…。円形の流れるプールで永遠に僕が流れ続ける夢なんて、昔から繰り返し見るんです…。

広瀬:(爆笑)

櫻井:超ヒヤヒヤするんだよ!陸に上がれずに流れ続けているんだから。(笑)

お互いの印象や“演じること”について

■映画で共演するのは2回目となるお二人ですが、お互いの印象や演技にかける想いなどはいかがですか。

櫻井:すずちゃんは鍛錬するのが好きだよね。刀とか包丁とかの砥ぎ師みたいに、その作業が苦じゃない、むしろ好きな人なのかなと思って見てます。だからこそ彼女が作り出すものは素敵なのかなって思います。

広瀬:ありがとうございます。演技自体が好きだから続けてる部分もあって、どれだけ周りから「向いてるよ」と言われようとも、結局好きじゃなきゃ続けることはできないし、好きなことには嘘をつかずに貫き続けたいなって思っています。

■広瀬さんは女優デビューして10年が経ちますが、お気持ちにどんな変化がありましたか。

広瀬:ずっと感情にグラデーションがあるイメージです。辞めたいなと思う時もあったけど、続けるにつれて「今中途半端だな、やめれないな」という感情から、やり続けてるなみたいな、感情に起伏がありつつ10年経ったなという感じです。

それでも私の場合、“悔しい”という気持ちが原動力になっているからこそ、ここまで続けてこれた。周りの人に褒められたり、良い結果が出たりすると嬉しくも思いますし、10年の中でお仕事に対する感覚や存在も180度変わった気がします。

■櫻井さんはいかがですか。

櫻井:僕自身映画の撮影は前回、『ラプラスの魔女』ですずちゃんと共演して以来なので、この数年広瀬すずとしか映画に出てない。(笑)

広瀬:本当だ(爆笑)。しかも前回も今回も私“作られた人間”やってるんですよ。アンナはゲノム編集ベイビーで、前回は手術で特殊な能力を与えられた役で。どちらの作品も、翔さんとは常に一緒にいる役どころだったから、翔さんとの現場はやっぱり安心感がありますね。

櫻井:毎回楽しいですよ。一緒に現場を共にする期間が長いからこそ、撮影が始まってからの演技に対する想いも変わってくる。

鍔迫り合いじゃないですけど、お互い腰に下げて、真剣を抜いて演技に入る瞬間とか、毎回緊張感を持って楽しめてます。

演技に関しては、20年前くらいは楽しいなという感情よりも、すずちゃんと似てるけど「悔しいな、納得できなかったな」という気持ちを抱くことの方が多かった。もちろん今でもそういう感情はあるけど、「まあ楽しいな」と思えるようになったのは自分の中では大きな変化なのかなと感じてます。

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ARASHI FOR DREAM~
眼前的每一片風景,都是人生走過的印蹟
因為愛~讓我繼續走下去

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